サルがシンバルを叩くようなおもちゃを誰でも一度は目にしたことがあると思います。
チンパンジーもある状況下になると、手を叩く仕草を行うそうです。
では、いったい何のために手を叩いているのでしょうか?
チンパンジーのストレス源はいったい何?性別で違いはあるの?
ストレスを感じない人はいないように、動物も何らかのストレスを感じながら生活しています。
その度合いの大きい、小さいは個体差もありますし、置かれている状況によっても異なります。
そこで今回は、チンパンジーのストレスをテーマに話していきたいと思います。
なぜ手を叩くことがあるの?
それは、ストレスを発散するために意識せずに行っています。
人間の幼い子どもがその場で飛び跳ねたり、転げ回って笑ったりするのも、ストレスを軽減するためだそうです。
ここでいうストレスとは外部刺激のことを指し、けっしてマイナスなイメージを与えるものだけを示しているわけではありません。
同じように、チンパンジーも本能に基づく行動をとっていたのです。
よくチンパンジーは、興奮した時に、手を叩いたり、飛び跳ねたりする光景を目にすることが見られます。
ヒトも元をたどればサルに行きつきますから、行動パターンに類似するところがあっても不思議ではありません。
どんなことでストレスを感じるの?
ある日本人の研究によると、オスとメスでストレスの感じ方に特徴が見られました。
オスは、個体間のランクがストレスに関与しており、上のオスはストレス発散を行わず、下にいけばいくほど行うことが分かりました。
ですから、上位のオスほどストレスに強いことを示しています。
一方、メスは、自分の周りに誰かがいるとストレスを転位する行動をとることが確認されました。
しかも、メスのストレスには、親疎関係が深くかかわっており、疎遠な個体が近くにいるほどストレスも大きくなることが分かりました。
そして、転位行動の回数も増えていたそうです。
【本日は休園日】
チンパンジーのコブヘイが担当者と遊んでおりました。だんだんテンションがあがってきます。#野毛山動物園 #チンパンジー pic.twitter.com/0TBfOg2II3— 横浜市立野毛山動物園≪公式≫ (@nogeyamazoo401) 2018年2月19日
まとめ
チンパンジーが手を叩くのは、本能に基づいたものでストレスを解消するために自然と行っていることです。
性別によってストレス源が異なり、オスは個体間における順位、メスは親疎関係に基づく付き合いに見られます。
このように見てみると、チンパンジーの社会も、ヒトの社会もあまり大差はないのかもしれないなと感じました。