チンパンジーの赤ちゃんや成体にまつわる平均値を元に話していきたいと思います。
生まれたての赤ちゃんは、ヒトの子どもと体格に違いはあるのでしょうか?
野生の個体は、いったいどれくらいの距離を行動範囲にしているのでしょう
。
「平均」データを元に読み解く、チンパンジーの生態!
そこで今回は、赤ちゃんに関するデータと行動範囲についてのデータの2つに分けて紹介します。
より鮮明なイメージを膨らませながら、その実像に迫ることができます。
いったいどんな新しい発見が待っているのでしょうか?
赤ちゃんの身長や体重は?平均寿命は?
妊娠期間は平均すると230日くらい、約8ヶ月で子どもを産みます。
生まれたての赤ちゃんは身長30㎝くらい、体重1.5㎏~2㎏と人間の赤ちゃんとあまり大差はないようです。
14日前後で首が据わり、子どもは母親の背中や腹にはりついたようにして移動します。
1.5ヶ年で離乳しますが、断乳してしまうには長くて5年くらいを必要とし、母子の密着度は高いままです。
メスは12年前後、オスは13年前後で性的に大人になります。
平均寿命は20年くらいと言われていますが、飼育されている個体では、長いもので50年を超すことも珍しくありません。
移動範囲の平均は?
チンパンジーのテリトリーは群れの構成数や食糧事情によって変わりますが、森林地帯に暮らすものは5㎢~50㎢、平均12㎢です。
サバンナなどの視界の開けたところでは、構成数が多いために、120㎢~160㎢の範囲があると推測されています。
チンパンジーは、ヒトと同じように昼間に活動し、夜間は高さ10m前後の樹上に巣を作って体を休めます。
巣は木の葉や枝を使って作られ一度しか使用しませんが、その高さは3mくらいから、中には40mを超えるものまでさまざまです。
母親と子どもは同じ巣を利用しますが、他の個体は各々がそれぞれ巣を作ります。
まとめ
ヒトの子もチンパンジーの子どもも生まれたての状態では、体格にそれほど差は見られません。
ただし、他の動物に比べて寿命の平均は長く、飼育下であれば野生の個体よりも長生きするようです。
暮らしている場所によっても異なりますが、チンパンジーはエネルギッシュに移動していることが分かり