動物園にいる個体からは想像もつきませんが、野生のチンパンジーは狩りを行います。
しかも、道具を使って狩りを行っているそうです。
いったいどんな道具を使用しているのでしょう。
メスのチンパンジーも狩りに参加するの?狩猟の道具は?
狩りに使う道具は、どうやって手に入れているのでしょうか?
いったいいつから道具を使って狩りを行っていたのでしょうか?
これらの疑問について答えていきたいと思います。
狩りの道具を作製するの?
木の枝を取り、葉をむしり取って先端を歯で切り刻みヤリを製作することが、米アイオワ州立大学の研究チームの調査で判明しました。
同大研究チームは、1年以上にわたってアフリカのセネガル南東部フォンゴリに暮らすチンパンジーを調査しました。
このヤリを使い、木の洞に道具を突き刺すという行為をとったチンパンジーが22例いたそうです。
そのうち、子どもの悪ふざけが1例だけで、21例は木の中に隠れている獲物を傷つけるほど強く刺していました。
驚くことに、21例の中の1例は小型のサルを捕獲していたそうです。
狩りはオスが行うことが通常ですが、このヤリを使っていたのはオスとメスにおいて数に違いは見られませんでした。
かつて使っていた道具が発見されたの?
カナダの研究者によりコートジボワール南部のタイ国立公園ヌル地区の調査で、4300年前の石器など206 点の遺跡が発見されました。
見つかった石器はオルドワン石器群よりも大きく、また木の実の澱粉の一部が付着していました。
その当時、ここにはヒトが住んでいなかったことも考慮し、チンパンジーの「石器製作址」とされました。
ヒト以外のセキツイ動物が他のセキツイ動物を捕えるのに、道具を使っていたことが確認されたのは史上初めてのことです。
つまり、昔からチンパンジーは道具を使って生活していたことが裏付けられたのです。
まとめ
チンパンジーは、これまで抱いてきた概念は覆され、オスもメスも狩りを行っていることに驚きました。
しかも、使用している道具を手作りし、小型のサルをしとめることができるヤリを製作できる能力があることに信じられない気持ちです。
さらに、約4,000年前からチンパンジーが道具を使っていたことにびっくりしました。