チンパンジーは大人になるまで相当の期間を必要とする動物で、平均寿命は20年と長いです。
では、いったい大人の体になるとどんな特徴が見られるようになるのでしょうか?
オスとメスによって、違いは見られるのでしょうか?
成長とともにチンパンジーの顔が黒くなっていくのは、なぜ?
子どもから大人への階段を上る時期、人間においても体や心に変化が生じます。
それはチンパンジーにとっても同じことです。
そこで今回は、チンパンジーの性成熟をテーマに話していきたいと思います。
顔が肌色と黒色の個体がいるのは?
それは、チンパンジーの個体が性的に成熟しているかどうかの違いで、種類が異なるわけではありません。
チンパンジーのメスは生後12年くらい、オスは生後13年くらいで性的に成熟すると言われています。
ちなみに、メスのチンパンジーは生後14年目にして初めて出産を経験します。
大人になったチンパンジーは、顔の色が子どもの頃に比べてすっかり変化していきます。
子どもの時は、顔はピンク色や肌色をしていますが、大人になるとメラニン色素が増えて黒色になります。
また、全身を覆っている毛の量も子どもの頃と比べると増えていきます。
オスとメスの体に見られる変化は?
オスはだんだんと年を重ねるにつれて、頭頂部の毛がだんだんと後退していきます。
あまりたとえはよくありませんが、落ち武者の頭を想像してもらえればすぐにピンと来ると思います。
ですから、動物園にいるチンパンジーで頭が禿げている個体がいれば大人のオスだと分かります。
メスは大人の女性へと近付いて来ると、お尻が腫瘍のように膨らみ、赤やピンクに変化していきます。
これは、ふだんは目立たない外部にある生殖器(外皮)が、性的に成熟した証なのです。
これを武器にオスのチンパンジーを誘惑し、多くのオスと関係を持つのです。
人間の目から見れば、ギョッとするような光景ですが、オスを性的に刺激するようです。
まとめ
チンパンジーの性成熟は、オスもメスも見た目から容易に区別をつけることができます。
オスは頭頂部の毛が薄くなりますし、メスはお尻が膨らみ赤らんできます。
動物園に行く機会がありましたら、この点を踏まえて観察すると面白いかもしれませんね。